エージェントとは代理人(代理店)や仲介者(仲介業者)のことですが、不動産の売買においてもエージェントが存在します。
アメリカでは両手仲介を行うことが法律で禁止されている州も多いので、売主も買主もそれぞれエージェントを雇うことが一般的ですが、日本の不動産市場の場合は売主優位の傾向が強く一般の不動産仲介業者は売主側で買主のエージェントは不在という場合もあります。
エージェントの出番はいつ?
住宅を購入する場合には様々なことを判断していく必要があります。
ただ単に物件を選べば良いのではなく、特に中古物件については新築の取引に比べて建物の性能を考慮しながら検討していく必要があります。
物件紹介だけの仲介会社では中古物件の取引に不安があると言う場合には、エージェントを立てることで適確な判断が可能となります。
不動産の販売価格は本当に安くなる?
不動産の販売価格を決定する方法は、大きく2種類に分けることができます。
不動産業者が売主の場合の不動産の販売価格は、「仕入原価+工事代金+販管費+利益」で決定します。
一般の方が売主の場合の多くは自宅や相続不動産を売却するケースと考えられますが、その物件の相場が販売価格になることが多く売主の諸事情を考慮しながら仲介業者と相談して価格を設定することが一般的と言えます。
不動産業者が売主の場合
新築建売住宅、分譲マンション、中古戸建、中古マンション、売土地など物件は様々ですが、例えば不動産業者が中古マンションをリノベーションもしくはリフォームして販売していたとした場合、その中古マンションの金額は交渉次第で安くなります。
不動産の販売価格の中には利益部分がありますが、利益をいくらにするかについて法的な規制はないのです。
利益部分は不動産業者の判断で設定されますので、その範囲内であれば交渉次第で値引きされる可能性はあります。
一般の方が売主の場合
売却物件自体に市場性が十分ある場合で、売主も早期に売却する理由がない場合には当初設定する価格は売主の売却希望価格(仲介業者の査定価格との間に大きな差がない範囲での価格)になります。
急がずなるべく高く購入してくれることを希望している場合には値引き交渉は受けてもらえない可能性のほうが高くなります。
値引き交渉を受けるか受けないかは売主の判断となりますが、損をせずに早く売ることを売主が希望している場合は狙い目です。
「安くなりますか?」は厳禁
交渉を始める第一声が「この物件、安くなりますか?」ではその交渉が上手くいかない可能性があります。
安くなるかを尋ねるのではなく、「○○円なら買います。」や「あと○○円安くなれば買います。」といった意味の言葉で交渉します。
しかし実際一般の方が初めて不動産を購入するという場合、大きな買い物の交渉ですのでなかなか思うようにいかないこともあると思います。
そのような場合にエージェントに入ってもらうことで値引き交渉がスムーズに進むということもあります。